近年、高齢者が増えたことで、生活上の支援を必要とする方の割合が必然的に増えたと思います。従来、日本において高齢者の介護は家族や地域ぐるみで行われるのが一般的でした。しかし、女性の社会進出や両親との同居率の低下など、さまざまな社会の変化により従来の介護法では機能しなくなっているのが現状と言えます。そこで、2000年に介護保険法が施行されました。これにより、高齢者の在宅サービスや保険制度がより多くの人に知られるようになったと思います。また、民間企業がこうした高齢化社会の動向に注目し、さまざまな介護サービスを提供するようになりました。有料老人ホームも民間の介護サービスのひとつです。通所介護や介護ベッドなどの介護用品の販売、またはそれのレンタルなど、できるだけ要介護者が自立した生活をおくれるようなサービスが充実してきています。また、医療体制の整った有料老人ホームも充実してきています。今後、ますます高齢化が進み、介護サービスの需要はさらに高まっていく事は間違いないでしょう。また、有料老人ホームなどの施設の数も年々増えていますが、その有料老人ホームで働く介護福祉士の数が不足しているのも現状です。しかし、介護とは、要介護者の身の回りの世話を何から何までしてあげるのではなく、相手が少しでも自立した生活がおくれるように援助してあげる事だと思います。全てを援助するのではなく、要介護者自身でできることは自分でやってもらうというのが、本当の意味での介護なのかもしれません。介護ベッドがあれば起き上がりも楽ですし、身近にパルスオキシメーターを備えていれば毎日お脈拍数の管理も行えます。今、介護は人間の力だけでは保てなくなってきています。介護される側は高齢者、介護する側も高齢者。高齢者が高齢者に介護される時代なのです。ですから、その介護を助けるようなアイテムを作り提供する。それこそ、介護における本当の意味での支援になるのではないでしょうか。
介護において本当に重視されるのは、要介護者が自立した生活を送れるために、それを支援する事です。つまり、介護者が要介護者の身の回りの世話を全てやってしまっては、意味がないように思えます。「自分でできることは、自分でする」この意識を基に、要介護者が自分の残存機能を活用する事で、その能力を向上させる事ができるのではないでしょうか。そうする事で、生活範囲が広がっていくと思います。要介護者をつい助けたくなってしまう気持ちは分かりますが、そこは手を貸さずに見守る事も優しさです。例えば、足が弱いため歩行が困難だからといって、一日ベッドに縛り付けておくような生活環境は、本人にとってもよくありません。寝たきりの生活を続けていると、残っている筋力も衰えて、本当に歩けなく なってしまうからです。また、寝たきりになることで床ずれや認知症など、障害が深刻化してしまう可能性もあります。歩行機能が残っているのなら、杖や歩行器などの介護用の道具を使い、歩ける範囲で歩いてもらうようにしましょう。当たり前のことかもしれませんが、「自分でできることを自分でする」ということは、私たち人間にとってこの上ない喜びであり、生きていく上での自信にも繋がっていくと思います。
医療技術は日進月歩のスピードで、日々進化をとげていると言えます。しかしながら、永遠に肉体の衰えを補填するという類のものではないのです。人は必ず衰え、老化し、死んで行きます。年を重ねて行くほど、こういった現実に向き合わなければならない時期がやってくるのです。但し実際の介護の現場というのは、人的な努力と要因によって支えられているのが実情と言えます。今や医学の発達は人的な要素をも周到し、その進化の度合いを早めていますが、果たしてそのことが介護の現場という人的な要素が非常に重要なウェイトを占める世界においても、適応されているのかどうかという事ではないでしょうか。既に人材教育等によって、介護の現場の環境にも少しずつ変化がもたらされているのは事実です。しかし、その恩恵に預かれるまでには、まだまだ時間が必要だと思います。即ち現状において、介護する側とされる側にとって必要なものは何であるか、それを常に念頭に置いた時、人的な要素以外のものに辿り着くはずです。それは、介護機器や介護用品などの要介護者を手助けする補助的な道具。介護機器に関して言えば、車椅子や介護ベッドなど足が不自由な方や寝たきりのお年寄りにとってはとても必要なものであり、また紙オムツなどの介護用品は衛生面も含めて無くてはならないものです。介護することは、決して簡単な事ではありません。介護の現場において人的な要素が少ない今の現状だからこそ、他の部分で補っていかなければならないのではないでしょうか。
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